2000年9月記述
「異常オッズ」
この言葉自体はずいぶん前から言われており、最近数多くの異常オッズを使った
馬券購入方法を書いた本が巷に出回っているため1度くらいは見たことがある人も
多いと思います。
この馬券購入方法は、その名のとおりオッズを使って本来存在するとは考えられにくい
オッズを見つけ出して購入するというものです。
やり方は千差万別がありますがその基となる基本的理念はだいたいどこも同じです。
「競馬界の1部には、非常に高い確率で勝ち馬を購入する
グループ(馬主、調教師の家族、有力な組織など)がおり、
彼らは新聞からじゃ到底予想できないような勝ち馬をはじき出す。
そして彼らがその馬を購入するのは朝早くだから彼らの投票した後の
オッズを見れば異常性が判明する」
と、ちょっとだけ聞くといかにも怪しい。
しかし、まったく理にかなっていないとは言い切れないのです。
これら(以下、便宜上「彼ら」と記す)の存在については後に置いておくとして、
朝早く購入するというのは、かなり理にかなっています。
もし私達が彼らの立場だとして、1頭とても走ると確信できる馬がいるとします。
この馬は新聞では無印のとても人気薄とします。
さて、朝とレース開始間近。一体どちらに賭ければ1番儲かるでしょうか?
そんなの考えるまでもありませんが朝早く。それも出来るだけ早くです。
馬券は買えばオッズは下がります。人気薄であればあるほど少ない金額で大きくオッズは
下がります。ですからレース直前に人気薄のオッズを落としたら致命傷です。
残り時間が少なくてはもうオッズは上がりません。
ところが朝早くならまだレースまでに時間はたっぷりあります。
そんな人気薄のオッズが下がった(倍率が下がった)程度、たちまち競馬新聞など
の理にかなった予想を参考にした投票者たちの人気馬への投票により、
一時的にオッズが下がったような人気薄の馬はまたすぐに本来の人気薄に戻ります。
その人気薄がもし1着で来てしまったらどうでしょう。
この人気薄を大量に買った人たちにはかなりの配当が入ります。
これがレース発送間近にオッズを下げたのではこうはいきません。
結果的に彼らは人気馬に投票された私たち一般人の投資金によって
大きな払い戻しを受けていることになります。
当然新聞からじゃ予想できないので常識の範疇を越えたその馬の的中を得る人は
限られてきます。しかしその人気薄の馬がもしある時間に買われていたというデータを
手に入れることができたなら。この馬を目論見どおり的中させた人の買い目に乗る
ことができるのです。
ですから彼らが購入した前後のオッズやレース始まる前のオッズなどを検討すれば
おかしなオッズ変化があぶり出されるのです。
さて、1番の問題は、彼らが本当に存在するかどうかです。
はっきり言ってこれはわかりません。
もはや答えから追っていくという方法しか立証はできないのです。
つまり、彼らは存在するものとして仮定し、本当に異常オッズが存在するかどうかで
彼らの存在を浮かび上がらせるのです。
以下には具体例として、99年1月から2ヶ月強の異常オッズのデータを書いておきます。
結論から申しますと異常なオッズ変化は確かに存在します。
断言するには弱いかもしれませんが、少なくともそのようなことは一切存在しないと
言い切るのは難しいと思っております。
| 年日 |
場 |
時間 |
馬番 |
単勝 |
複勝 |
コメント |
| 99/01/17 |
京都8R |
09:48 |
10 |
4.9 |
4.6 |
単勝が買われすぎていた |
| 結果 1着 単勝10番1170円、複勝270円 |
|
| 年日 |
場 |
時間 |
馬番 |
単勝 |
複勝 |
コメント |
| 99/02/13 |
中京10R |
09:59 |
11 |
5.4 |
5.0 |
単勝が買われすぎていた |
| 結果 1着 単勝11番 1720円、複勝510円 |
|
| 年日 |
場 |
時間 |
馬番 |
単勝 |
複勝 |
コメント |
| 99/02/13 |
中京5R |
09:59 |
8 |
8.3 |
4.5 |
買われすぎ |
| 結果 1着 単勝8番 2130円、複勝640円 |
|
| 年日 |
場 |
時間 |
馬番 |
単勝 |
複勝 |
コメント |
| 99/03/06 |
阪神7R |
10:24 |
3 |
29.1 |
1.9 |
複勝がおかしい |
| 同 |
同 |
同 |
14 |
19.2 |
1.5 |
複勝がおかしい |
結果 1着 単勝3番 4300円、複勝730円
3着 14番 複勝540円 |
|
はっきり言ってこれらは、昔にサンプリングした1ヶ月ちょっとのデータです。
しかも異常度のとくに高かったものを選んで載せただけです。
まだまだかなりの異常馬がいました。
このように確かに異常なオッズ変動は存在するのです。
では、この異常オッズ、どこまで信頼できるかと言いますと微妙であります。
現在、私は異常オッズを参考程度にしか使っていません。
いわば一つの予想ファクターとして使用しております。
常に異常オッズのみで馬券を購入するようなことはしておりません。
なぜなら、結論だけ言いますと確実な異常オッズ判断の手段がないからです。
たとえば、異常オッズと関係ない馬まで異常なオッズを示すことが多々あります。
具体的には、武豊が乗っているとか、偶然ステイゴールドみたいな人気がある馬だったなどなど。
そんな程度のことでもオッズは大幅に狂います。
実際には、馬の実力とは関係ない投票や実力どおりかどうかわからないような投票は
非常に多く存在するのです。
本物の異常オッズかどうかの正確な判断は困難を極めます。
私がみたところ異常オッズ候補と思われる馬は1日3開催で平均30頭前後います。
しかし本物の異常オッズ馬は1日多くて5〜6頭でしょう。
これらを分別することははっきり言って不可能です。
加えて、人の儲けに乗じてこそっと勝つというものですから予想する楽しみが失われます。
とは言え、見て見ぬ振りをするのは少しもったいないことは確かです。
結論
異常オッズ判別は1つの予想ファクター(要素)としては、
大変すばらしいとは思いますが、それだけでは不完全で
候補を絞りきれない。
ですからあくまで予想の参考として新聞に印をつけておくくらい
がベストです。